ストレンジ・スターズ -デヴィッド・ボウイ、ポップ・ミュージック、そしてSFが激発した十年-

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ヒューゴ賞受賞作家で 音楽ジャーナリストの著者が、 ポピュラー・ミュージック及び ポピュラー・カルチャーへの サイエンス・フィクションからの 大きな影響について 風変わりで大胆なストーリーを踏査していく。 1960年代が終わりに近づき、古い慣習が、セックス、ドラッグ、ロックンロールで浮かれ騒ぐ新種の自由へと取って代われたとき、デヴィッド・ボウイは『2001年宇宙の旅』を見るため、ロンドンの映画館の空いている張り出し席に紛れ込んだ。そして、彼はすっかり別の姿になって現れてきた……。 そして実際にボウイは、人類が遠い世界に望遠鏡の照準を合わせたとき、かつて変人たちが好むくだらないものとして片づけられていたサイエンス・フィクションの世界を、60年代に始まった革命を継続するのに必要な促進剤としてみなすよう他のロック・スターたちを先導したのだ。 著者ジェイソン・ヘラーは『ストレンジ・スターズ』の中で、サイファイとポップ・ミュージックを、言葉、サウンド、この世ならざるイメージを使って創造可能なものの展望を拡張するために互いに頼り合っていた並行勢力として捉え直す。崇拝されているミュージシャンたちの一世代全体を、彼はサイファイに夢中になった魔法使いたちとして描き出していく。カリフォルニア大学バークリー校で宇宙の中の黒人について講義を行うサン・ラー、アポロ11号の月面着陸のBBCの番組で即興ライブを行うピンク・フロイド、「紫がかったか霞」を抽出するジミ・ヘンドリクス、『スターウォーズ』の波に乗ったディスコ・チャートのトップ、シンセサイザーを巧みに操るポストパンク……。 コミック・コンの熱狂者、スーパーヒーローの大ヒット作、古典的なサイファイのリブートといった今日のカルチャーによって、奇妙な趣味に打ち込む変人たちがついに勝利したとのだと私たちが考えてしまっているのだとしても、『ストレンジ・スターズ』は比類なき創造性――雑誌、小説、映画、レコード、コンサートの中での創造性――に満ちた時代を生き返らせ、すでにそうした変人たちがこれまでもずっと勝利し続けてきたのだということを明らかにする。 <目次>----------------------------- 序文 第一章 今日は星々がまるで違って見える − 六十年代の終わり 第二章 踊る高名な宇宙飛行士たち − 一九七〇年 第三章 イン・サーチ・オブ・スペース − 一九七一年 第四章 僕はスペース・インベーダーだ − 一九七二年 第五章 彗星のメロディー − 一九七三年 第六章 電気回路の精神の神秘 − 一九七四年 第七章 お前たちのメモリーバンクは、このファンクを忘れてしまっている − 一九七五年 第八章 この見知らぬ装置に何ができるのか? − 一九七六年 第九章 遠い惑星、そこから私はやってきている − 一九七七年 第十章 宇宙のジャンクに激突される − 一九七八年 第十一章 機械がロックするとき − 一九七九年 第十二章 惑星は輝いている − 八〇年代の始まり 原注 ディスコグラフィー 謝辞 訳者あとがき 索引 参考/引用文献 ----------------------------- 【こちらからも購入できます】 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ジェイソン・ヘラー 著 伊泉龍一 訳 2022年5月30日 発売 A5判/並製 480ページ
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